取手市の小堀(おおほり)の渡しミニツアー(2023.05.22)
(小堀の渡しの来歴)
・取手市に現在ある「小堀の渡し」は、明治から大正期に行われた利根川の改修工事
の結果出来た。
新しい利根川により取手町(当時)から分断された小堀地区と取手町の間の交通の
便のため大正3年(1914)住民により渡しの運航が開始された。
・当初は上渡し・中渡し・下渡しの3か所に渡しがあったが、昭和5年(1930)の大
利根橋の架橋により乗船者が減り、昭和30年(1955)に中渡し1ヶ所に集約され
た。
・昭和42年(1967)に町営となり、平成11年(1999)の小堀循環バスの運行開始で
渡しの役目は終わる。その後、民間業者に委託して遊覧目的の運行が続けられてい
る。
(ツアーのルート)
・5月22日にツアーに参加した。3代目「とりで号」(動力船)は定員12名。駐車場
前船着場を出発し、ふれあい桟橋に寄り、対岸小堀地区の小堀船着場に渡る。20
分弱の利根川クルーズ。
・小堀船着場から徒歩で古利根沼(改修で残された昔の利根川の一部)→常園寺・
水神社→小堀船着場まで散策。
・小堀船着場から駐車場前船着場に戻る。7分のクルーズ。(ツアーの合計所要時
間約2時間)
(見どころ)
・時間は短いが、利根川の川風を浴びてのクルーズは心地よい。
・常園寺では、ケーキとコーヒー(有料・おいしい)で一休み。昔、利根川を運行
した高瀬舟の10分の1模型がある。
・水神社は昔、利根川通運の従事者や船大工に信仰され御祭礼は大いに賑わったと
のこと。力比べのさし石(力石)が残っている。
・古利根沼の周辺は昔の利根川の河原風景を残している。現在の利根川のような高
い堤防は無く、土地は川に向かって緩く傾斜しており、道路や畑から家屋の土台
を数十センチ上げることで氾濫対策としている。
(駐車場前船着場) (利根川クルーズ) (古利根沼)
(守谷は)
守谷町町村制施行100周年記念誌
「守谷わがふるさと」
ー写真でつづる一世紀ー
に載っている明治・大正期の洪水の記録は以下の文章のみである。この本に載っている洪水の記録は昭和期のものばかり。昭和の洪水記事から推察すると明治・大正期も負けず劣らず洪水が発生していたと思われるが、記録は殆どない。
(福田記)