守谷市本町の雲天寺(名僧祐天上人ゆかりのお寺)訪問(福田)

 

  本町通りから見る雲天寺の門柱と本堂

 9月に入ったとはいえ、この日(8日)も真夏日。浄土宗八幡山雲天寺を「もりやの歴史を学ぶ会」のメンバーと訪ねた。守谷駅から歩いて5分。旧い本町の通りから少し奥に門柱が建っているので、ウッカリすると入り口を見逃す。本堂の裏を常総線の電車が走っている。境内には古いものから新しいものまで石仏が点在している。多くはお地蔵さん。
 下村順一住職に雲天寺の由緒や宝物についてのお話を伺った。お寺は安土桃山時代に常総市にある弘経寺の末寺として開創され、今年は四百五十周年を迎える。

 本堂でのご住職講説を拝聴する会メンバー

 江戸時代初期に本尊の阿弥陀如来像が入仏供養された際に、祐天上人が「七ヶ日説法」を説かれた。それが住人に深い感銘を与え、菩提寺を雲天寺に移した守谷の名家もあったとのこと。本堂では件の本尊阿弥陀如来像や六字名号掛軸、祐天上人坐像の祐天上人ゆかりの宝物を拝観することができました。極彩色の地獄変相図や戦時応召し奇跡的に戻ってきた喚鐘も拝見しました。因みに「六字名号」と「喚鐘」は今年(令和7年)に守谷市文化財に指定されました。また、祐天上人が殺害された幼児の亡魂を成仏得脱させた物語である「新景累ヶ淵」を初めて知りました。お昼前の暑い最中でしたが、本堂は風が通り暑さをあまり感じませんでした。
 雲天寺では「題名のない法話会(偶数月第三日曜日開催)」を開催しており、檀家さん以外も参加できるそうです。現在の地域コミュニティへお寺としてどう貢献していくのかにもご住職の関心がおありのようでした。